科学的に幸福になれるお金の使い方がわかったから紹介する 前編

書籍

さて、みなさんはうまくお金を使えていますでしょうか。

世に『お金の貯め方・稼ぎ方』に関する本は山ほどあれど、『お金の使い方』についての本は、意外と見かけなかったりします。

今回、そのお金の使い方を、「幸福度を上げる」という視点から研究した本を紹介したいと思います。

それがこちら。

『「幸せをお金で買う」5つの授業』という本。

これは、ブリティッシュ・コロンビア大学とハーバード・ビジネススクールの准教授の共著で、さまざまな実験を通してわかった、幸福度を上げるための5つのお金の使い方について紹介しています。

今回は、そんな幸福度を上げるお金の使い方を、簡潔に紹介していきたいと思います。

それではいってみましょう!

お金の使い方 その①「経験を買う」

買い物と聞くと、どういったものを想像するでしょうか。

多くの人は、おもちゃや家電、大きいものだと車や家といった、物質的なものを想像するのではないでしょうか。

しかし、そういったものは一時は満足度が上がるものの、次第にその環境に慣れていってしまい、幸福度自体は向上しないとのこと。

多くの人にとって人生で一番大きな買い物は「家」になると思いますが、それも同様で、家に対する満足度は上がっても、幸福度自体に影響はないよう。

ではどこにお金を使うといいかというと、「経験的な買い物」

具体的には、行ったことのない場所への旅行や珍しいイベント、新しいアクティビティといったものです。

研究によると、「物質的な買い物に対する満足感は減少する傾向がある」のに対し、「経験的な買い物に対する満足感は時が経つにつれて増していく傾向がある」という結果が出ているよう。

確かに、友達と遠くへ旅行に行った思い出なんかは、時間が経っても思い返すたびにいい気分にさせてくれますよね。

では、具体的に経験を買おうと思った時に、どのような経験を買うといいのでしょうか。

この本の中では、「喜びを与えてくれる経験」として、以下の4つが紹介されています。

・他の人々と交わることによって、社会的なつながりが生まれるような経験。

・この先何年にもわたって楽しい気持ちで繰り返し語ることができる思い出話につながる経験。

・あなたが感じている自分という人間、あるいはあなたがなりたいと思っている自分像に密接に結びつく経験。

・他の選択肢と簡単に比較することができないめったにないチャンスを与えてくれる経験。

—『「幸せをお金で買う」5つの授業 (中経出版)』エリザベス・ダン, マイケル・ノートン, 等著

お金の使い方 その②「 ご褒美を買う 」

二つ目の幸福になれるお金の使い方は、ご褒美を買うということです。

これは簡単にイメージできる使い方ですが、ここで大事になってくるのが、「不足」と言う考え方です。

例えばチョコレート一枚にしても、それによって感じる幸福度は、人それぞれ違っています。

毎日チョコレートを好きなだけ食べている子どもと、それこそ『チャーリーとチョコレート工場』のチャーリーのように、一年で一度しか食べれない子どもでは、得られる幸福度がまるで違います。

それはなぜかというと、元は喜びであったものが、頻繁に得られて「あって当たり前」という状態になると、その喜びに慣れてしまうわけです。

本の中ではカフェラテ中毒の女性が出てきますが、カフェラテをレギュラーコーヒーに変えて、「カフェラテの日」を設けたことで、カフェラテがご褒美となり、幸福度が上がったとのこと。

企業はこの「不足」を巧みに使っています。

マクドナルドのチキンタツタやリブサンド、月見バーガーは期間限定でしか発売されない他、次々にキャッチーな名前のバーガーやサイドメニューを期間限定で発売し、その結果多くの人が列に並びます。

いつでも買える状態にすると「あって当たり前」状態で慣れてしまいますが、あえて期間限定にすることで購買意欲をそそり、買った人の満足感を上げるわけです。

また、興味深かったのが、この「不足」による幸福度の向上は、テレビドラマにも見られるという点。

毎週テレビドラマが放送されるのを待つのと、Netflixで全シーズンが見放題なのとでは、多くの人が後者の方が満足度が高いと考えるかと思います。

しかし、研究の結果分かったのが、あえて毎週の放送日や放送中のテレビCMでドラマの視聴を分断された方が、そのドラマに対する満足度が高かったということ。

「待たされる」という「不足」が、ドラマに対する満足度を上げる効果があったようです。

そのため、ご褒美を買うという観点では、普段考えるような「いつもより少しいいものを買う」というのもいいですが、「普段見えていない喜び」について目を向けてみるのも良いではないでしょうか。

ただし、注意点としては、機能性にほとんど違いがないようなものに多くお金を使っても、幸福度は上がらないとのこと。

実験によると、高級車を所有しても、そうでない車を所有した時と比較して幸福度は上がらなかったようです。

続きは次回で

いかがだったでしょうか。

3つ目から5つ目に関しては、次回の記事で紹介できればと思います。

ではまたー。

科学的に幸福になれるお金の使い方がわかったから紹介する 後編

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