人生で大切なことは全部ラオ教授に教わった その1

書籍

さて、みなさまは人生のなかで、「大きく考え方が変わった瞬間」というのはありますでしょうか。

今回は、僕の考えやマインドを大きく変えてくれた、大切な書籍を紹介したいと思います。

それが、『ラオ教授の「幸福論」』という本です。

正確には、この本だけで変わっただけでなく、これまで学んできたアメリカの成功哲学的な考え方と、東洋哲学的な考え方をつなげてくれたという意味で、すごく学びになりました。

この本を読んだ時、正直自分の中で消化しきれず、数日鬱っぽくなったのを覚えています笑

本の構成自体はよくある自己啓発本のように、35つの項目に分けて、それぞれ簡潔な文章と例え話で説明がなされています。

そのため、手に取った時は他の本のついでに「箸休め的な感じで読もうかな」と軽い気持ちでした。

しかしながら、この本は簡単な文章ながら各項目で語られてる考えの一つ一つが非常に深く、正直読み終えてしばらくした今でさえ自分の中で消化しきれていません。多分、附に落ちるときがきても、実践には一生かかっていくことだと思います。

そんな中途半端ななかでこの本を紹介しようと思ったのは、不完全ながらでもこの本の内容を色んな方に知ってもらいたいなと思ったのと、できれば憂鬱な思いで毎日過ごしている人に、「考え方やマインドは変えることができる」ということを認識してもらえたらなと思い立ったからです。

あと、本の内容をまとめていくことで、自分がさらに理解を深めていけたらなと思ったからです。
(なんだかんだ正直これがメインですが笑)

「人生で大切なことは全部ラオ教授に教わった」というめっちゃありがちなタイトルにしましたが(笑)、その第一回ということで、この本の中でもとても大事な考え方「ラベルを貼らない」ということについて解説していきたいと思います。

今回も、主観的な部分や、本から外れた内容、あるいは誤った解釈(ないことを願いますが)がたくさん含まれていますが、ご了承ください。

それでは、いってみましょう。

良い解釈と悪い解釈

樹木希林さんが亡くなられた次の日の朝、とある番組で追悼の映像が流れていました。

既に全身にガンが転移していた希林さんに、レポーターの方が「これからの若い世代に向けて、なにかメッセージをいただけますでしょうか」と質問された場面でした。

希林さんは、「死にゆく私みたいなものがなにか言うなんてのはおこがましいですが」と前置きしたうえで、おおよそ、以下のようなことを話されました。

「どんな物事にもいい面と悪い面があって、いい面に目を向けていれば、いつだって楽しく過ごすことができますよ」、と。

僕たちは普段、物事をそのままの印象で受け取ってしまいがちです。

仕事でミスをする、上司に怒られる、奥さんが朝から不機嫌で嫌味を言ってくる、旦那が家事を手伝ってくれない、クレジットカードの請求額がやたら多い、晩ごはんの食材を買い忘れた等々、日々暮らしていれば気分の落ち込むような出来事というのは多々あるわけです。

そのままの解釈をすれば、僕たちはどこまでも不幸な気持ちになっていけるわけですが、一方で、これらすべてのことにいい面というのもまた存在します。

仕事のミスは、今後それをしないための対策が打てるチャンスですし、夫婦間の不満も関係改善のためのサインであるという一面は否定できないでしょう。

悩むほどのクレジットカードの請求額は、現在の生活水準と消費が見合っていないことを教えてくれますし、晩ごはんの食材が足りなければ、今あるもので作れる新しいレシピを知る機会だったりするわけです。

物事の悪い面だけでなく、良い面を見つけてそれに集中する。
アメリカの成功哲学の根本にある、一種の「ポジティブシンキング」のような考え方です。

この考え方自体もっともな訳で、事実自分自身もこの考え方に助けられたことが本当にたくさんあります。

しかし、ラオ教授の話の面白いところは、このポジティブシンキングをやめなさいと主張しているところにあるのです。

「悪いこと」ラベルを貼ることをやめる

ラオ教授はポジティブシンキングを否定しているわけではありません。

ではなにがいけないのかというと、すべての物事に「良いこと」「悪いこと」というラベルを貼ることにあります。

どういうことかというと、「良いこと」というラベルを貼るということは、同時に「悪いこと」でもあるということを認めていることになるのです。

なにか困難に直面したとき、気持ち的には「悪いこと」なんだけど、その中でいい意味を求めてできるだけプラス思考になるように努めるとします。

そして、やっとこさ「良いこと」ラベルを見つけるとそれを貼り付けて、「自分の今の出来事はいいことなんだ!」と思い込むわけですが、「なにか困難に出会う度にそれをして自分を無理やり説得するのって、かえって余計に辛くなるだけじゃない?」というのがラオ教授の言い分です。

その例として本では、迷路の中でチーズを探すマウスの実験が取り上げられています。

例えば、迷路で行き止まりに出くわす度に、マウスが立ち止まって考え込み、「いや、絶対にチーズはあるんだ!」と自分に言い聞かせたり、「クヨクヨ失敗について考えずに、もっと頑張ろう!」と自分に叱咤激励をしているのを見たら、あなたはどう感じるでしょうか?

あるいは、「チーズを見つければこの暗黒の日々は光り輝くものになるんだ!」と励ましたり、「迷路に突き当たることで、自分はより迷路に詳しくなることができた!これはいいことなんだ!」とプラス思考に持ち込んでいるマウスは?

「いや、いいからさっさと進めばいいじゃん!」と思いませんか?笑

いけないのは、すべての物事に「良いこと」「悪いこと」のラベルを張って、物事に意味を求めることです。

エジソンは電球を発明するときに何千回も失敗をしたらしいですが、多分失敗するたびに立ち止まって、意味を求めたりはしていません。
「あ、この方法ではうまくいかないんだな」という学びに変えて、すぐに違う方法のことを考えたんだと思います。

「悪いこと」のラベルを貼ること自体が、悩む原因だということを、ラオ教授は教えてくれています。

「でも、生きてたら悩むことがたくさんあるじゃないか!」と思う方もいらっしゃるかと思います。

そんな場合に、なにが必要なのかというと、「非常に強力なレジリエンス」だと、ラオ教授は述べられています。

レジリエンスを身につけよう!

レジリエンスとは、「逆境に陥ったときの回復力」のことです。

なにか困難にぶち当たっても、そこから立ち直るための力を養っていこうというのが、ラオ教授の言い分です。

赤ちゃんが歩けるようになるまでには、たくさん転ぶ必要があります。

そのたびに赤ちゃんは泣き叫んで、お母さんに抱きかかえられてあやされるわけですが、そのときに赤ちゃんはくよくよ悩んだり、転ぶことに意味を求めたりはしません。

逆境に見舞われても、そこから立ち直り、むしろ「これは新しいチャレンジだな」と胸が高鳴ったのだとしたら、すごく楽しそうじゃないですか?
(今のところ僕は到底そんな思考にはなれませんが笑)

そんなレジリエンスをどう鍛えていけばいいかということについては、次回以降で紹介できればと思います。

それではまたー。

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