UCLA医学部教授の「成し遂げる力」の本を読んだから、解説する 前編
どうも。
前回の続きです。
この記事では、UCLA医学部の教授であるショーン・ヤングさんが15年に渡って科学者たちと共同研究する中で明らかになった、物事を成し遂げていくうえで重要な7つの要素の4つ目「簡単にする」と5つ目「ニューロハックス」を解説しています。
どちらも大事な要素なので、成し遂げたい方々には参考になるかと。
それでは、いってみましょう!
4.簡単にする
人間は簡単なことをしたがる性質がある。簡単なことを楽しいと感じ、続けたいと思う。
また、人間には、計画通りに行動することの難しさを甘く見積もる傾向がある。例えば毎日ブログを更新しようと固く胸に誓っても、いざ行動してみたら、毎日投稿する分のネタ集めもしないといけないし、文章の打ち込みだけでなく、画像の用意やリンクの貼り付けといった編集作業も必要で、とても毎日は更新できないことに気づく(僕のことだ)。
つまり、人間はその行動が「難しい」のか「簡単」なのかを正確にみることができず、知らず知らずのうちに無茶な計画を立ててしまっているのだ。
逆を言えば、成し遂げたいと思っているその「難しい」行動を、実行しやすい「簡単」なものにしてしまえば、意志力なくして続けることができる。
そのための科学的な方法は、以下の3つ。
1.状況をコントロールする
酒屋が近くにある地域ではアルコールの摂取量が多くなるという結果にもあるように、自分を取り巻く状況によって、行動は変わる。酒屋が近くにあれば、酒を飲むことが「簡単」になる。
また、自分は嫌なことでも、周囲に「やってください」と圧をかけられたり、やらざるを得ないシチュエーションになれば、断るよりもそれをする方が「簡単」になり、その行動をし続ける。
コミュニティや部屋の環境等、自分を取り巻く状況を変える。
2.選択肢を減らす
人間は選択肢が多くなると、行動をとりにくくなる。
事実、トレーダー・ジョーズというスーパーは、他店では10種類置かれているグラノーラを1種類に、他店では5種類売られているバターも1種類にして、販売する商品の数を減らすことで、目当ての商品を迷わず買えるようにして、売り上げを伸ばした。
選択肢を減らすことで、人は行動をとりやすくなる。
3.ロードマップを作る
物事を始める前に、事前に「何をするか」「どのようにするか」を決めておくと、行動を起こすことが簡単になる。やることを明確にする。
実際は単純なことでも、「やり方がわからないもの」はその人にとっては簡単じゃないし、やる気は出ない。PCやタブレットを避けるおじいちゃんと同じだ。
5.ニューロハックス
世間一般の考えでは、「心が変わる」ことで「行動が変わる」と考えられている。そのために、人は日々アファメーションを唱え、自己啓発本を読み、マインドセットを繰り返す。
しかし、この本で提唱している「ニューロハックス」は発想が逆で、「行動を変える」ことで、「心が変わる」と考えている。
というのも、脳科学的に、人間の行動というのは「過去の行動の結果の記憶」から起きているから。
過去、必ずブログを書き終えてから酒を飲んでいた人は、どれだけ酒が飲みたくても書き終えるまでは飲まないし、逆にそのへんが曖昧な人間は、書いている途中でも飲み始めることに抵抗がない(僕のことだ)。
ニューロハックスは、次の二つの心理的プロセスによって人の行動を継続させる。
①人は、誰かに行動を強いられることなく自ら選択して何かをしているとき、それを重要な行動だとみなす。
②人は、過去の行動を振り返ることで自らのアイデンティティを形成する(自己イメージの一部となった行動を続けようとする。
『UCLA医学部教授が教える科学的に証明された究極の「なし遂げる力」』 ショーン・ヤング
ニューロハックスのタイプは以下の5つ。
1.行動
ベンジャミン・フランクリンはとある議員に評判を貶められるような演説を長々とされる。そこで、ベンジャミン・フランクリンはなにをしたかというと、その議員が自慢にしていた希少な本を貸してほしいと手紙を書いた。
するとどうなったかというと、今度会ったとき、向こうの議員の方から話しかけてくるようになり、やがて二人は生涯の友人となった。
つまり、「一度親切に振舞ってくれた人は、その後も親切にしてくれるようになる」というニューロハックス。
(余談だけど、昔読んだ別の本では、このエピソードを「認知的不協和」の例として取り上げていた)
また、とある実験では、女の子をデートに誘うことができなかった男性被験者に、12分間女性とペアになって会話をさせたところ、不安やぎくしゃくした振舞いが減り、その半年後には社交的で女性と頻繁にデートするようになっていたとのこと。
2.身振り
胸を張って、自信があるように振舞うと、実際はそうでなくても段々と自信がついてくる。身振りで心が変わる。
思考をコントロールするのではなく、身振りや動きを変えることで、心がついてくる。
3.生理的、心理的な反応
吊り橋効果にあるように、怖い場所にいるときやホラー映画を見た時、相手を好きになることがある。それは、心拍数の高まりを「相手が好きだから」だと脳が錯覚するから。
自分の心の動きとは別にある、無意識の部分の反応でも、心が動かされる。
4.言葉
言葉はその人の感情や将来の行動に影響する。アファメーションとほぼ同じ考え(だと思う)。
また、言葉で誘導することで、相手に重要性を認識させ、行動に影響させることも。
5.認知
思考を振り返らせることで、行動を認知させる、というもの。
続きは次の記事で・・・
今回も力尽きたので、続きは次回に回します。
ちゃんと説明しようとすると、やっぱり長くなる。特に、海外の本だとその傾向が強い。
さすがに次回で完結させます。
それではー。
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