珍しい魚介類を見かけると、買わずにはいられない変わり者が書いている当ブログ。
今回もスーパーの鮮魚コーナーで見慣れないものを発見してしまったわけです。
それがこちら。

こちらはいいだこになります。
これまで名前は聞いたことがあるものの、実物を見かけたのは初めてだったりします。手のひらに乗るサイズの小さなタコで、なんとも愛らしい見た目をしています。
次にいつ出会えるかわからないため、「これは買うしかない」と即座に判断し、カゴへ投入。
しかしながら、当然食べ方などわからないため、どう調理するかその場でスマホで調べたところ、香川県高松市では、なんとおでんにいいだこを入れる文化があるとのことでした。
これは試すしかない。
というわけで、今回はいつも通り、いいだこに関する情報や豆知識について紹介した後、下処理の方法と、高松風のいいだこおでんを作って食べてみた感想を述べていきたいと思います。
その他の調理方法についても軽く紹介するので、もし今あなたがスーパーでいいだこのパックを手に取りながら「どうやって調理すればいいんだ……」と悩んでいる際には参考になるかと。
それでは、いってみましょう!
いいだこについて
では、おでんを作る前に、いいだこについておさらいをしていきたいと思います。

いいだこ(飯蛸)は、マダコ科に属する小型のタコで、体長は最大でも30cm程度。一般的にスーパーで見かけるものは10〜15cm程度のものが多いかと思います。
名前の由来がなかなか面白くて、産卵期のメスの胴体内にある卵が、まるで米粒(飯粒)のように見えることから「飯蛸(いいだこ)」と呼ばれるようになったとのこと。見た目で命名されたタイプのやつですね。
旬は秋から冬にかけて。特に産卵前の冬場は卵を持ったメスが美味とされ、「子持ちいいだこ」として珍重されています。
※ちなみに、今回購入したものは残念ながら、卵はありませんでした。
生息域は日本各地の沿岸部で、浅瀬の砂泥底を好むとのこと。瀬戸内海では特に多く獲れるらしく、それもあって香川県ではいいだこを食べる文化が根付いているのかもしれません。
ちなみに、いいだこは知能が高いことでも知られていて、貝殻を集めて巣を作る習性があるとか。

そんな賢いタコを食べてしまうわけですが、美味しいものは仕方ありません。
高松のいいだこおでんについて
さて、ここで今回のメインテーマである「高松のいいだこおでん」について触れておきます。

香川県高松市を中心とした讃岐地方では、おでんに独自の文化があります。その代表的な具材の一つが、このいいだこなわけです。
讃岐おでんの特徴として、白味噌ベースの甘めの味噌だれをかけて食べるスタイルが有名ですが、いいだこを入れる習慣もその一つ。いいだこから出る旨味が出汁に溶け込み、独特の風味を生み出すとのこと。
高松市内の居酒屋やおでん屋では、冬になるといいだこ入りのおでんが定番メニューとして登場するそうです。地元では「たこ」と呼ばれ、おでんの具としてごく普通に親しまれているとか。
筆者からすると、おでんにタコを入れるという発想自体が新鮮だったわけですが、考えてみれば魚介の出汁が効いて美味しそうですね。
いいだこの下処理とおでんの調理
さて、ここからが本題。いいだこの下処理についてです。

まずは、胴体と頭の間の接合部を取り外して、頭をくるんと裏返していきます。

開いてみたところ、内臓はすでにスーパーの方が取ってくれていました。
まだ残留している部分が少しだけあったため、こちらを取り除きました。
次に、塩もみでぬめりを取っていきます。

ボウルにいいだこを入れ、塩を大さじ1〜2程度ふりかけて、よく揉み込みます。
するとこんな感じで、ぬめりが出てきます。

結構な量のぬめりが出てくるので、流水でしっかり洗い流します。

これで下処理は完了です。思ったより簡単でした。
さて、下茹でが終わったら、別鍋で作っていたおでんに投入していきます。

ちなみに、後ほど知ったのですが、いいだこは調理の前に熱湯で10~20秒ほど下茹でをするのが一般的とのこと。
今回は初めての調理だったため、まぁ仕方がないということにします。
弱火でじっくりコトコト煮込んでいきます。
途中、灰汁が出てきたら取り除きつつ、じっくりと味を染み込ませていきます。
そして、そんなこんなで完成。

いいだこをよく見てみると、茹でる過程でかなり縮んでいるのがわかります。最初の半分くらいのサイズになったでしょうか。
ちなみに、出汁の色がいつものおでんより少し濃いような気がします。下茹でをしていたらまた違っていたのかもしれませんが、すくなくともいいだこの影響を感じさせますね。
食べてみる
それでは食べていきます。

箸で持ち上げてみると、弾力がありつつも柔らかそうな感触。茹でたことでサイズがかなり縮んでいて、一口で食べられるサイズ感になっています。
実際に食べてみると、とても美味しいです。
タコ特有のプリッとした食感がありつつも、長時間煮込んだおかげか程よく柔らかくなっています。噛むほどに旨味が出てきて、おでんの出汁との相性も抜群です。
そして何より、いいだこの出汁がよく出ているのがわかります。いつものおでんとはまた違った、海鮮の風味が効いた味わいになっていました。
厚揚げにもその出汁が染み込んでいて、全体的に旨味がアップしている印象です。
終わりに
いかがだったでしょうか。
今回は、スーパーで初めて見かけたいいだこを使って、高松風のいいだこおでんを作ってみました。
やってみた感想としては、下処理さえしっかりすれば意外と簡単に作れるということ。そして、いいだこの出汁が効いたおでんは、いつもの味とはまた違った美味しさがあるということですね。
いいだこ自体も、茹でることで一口サイズに縮んで食べやすく、食感も良好。おでんの具材として非常に優秀だと感じました。
もしスーパーでいいだこを見かけたら、ぜひおでんに入れてみてください。冬の寒い時期にぴったりの、ちょっと贅沢なおでんが楽しめますよ。
ちなみに、他の食べ方としては、串焼きがあります。

たこ焼きに入れるのもインパクト大でとても楽しそうでした。

また、当ブログではこういった珍しい魚介類の調理だったり、変わった料理に挑戦する記事を載せているので、よければそれもご覧をいただければと。
それではー。





