100日後に死ぬワニの弔いとして、ワニのベストな食い方を探す その3

料理

100日後に死ぬワニの弔いとして、ワニのベストな食い方を探す その1

100日後に死ぬワニの弔いとして、ワニのベストな食い方を探す その2

ワニが、ついに死んでしまった。。。(死から10日以上経ってるけど)

そしてまさかその直後あんな形で炎上するとは思わなかった。。。

凄まじい、企業の商売根性。

電通が人気者のワニに接触したのか、電通が人気者のワニに仕立て上げたのか、どちらかはわからないものの、あの死亡直後に出された広告の数々を見て、「あぁ、これが現代のビジネスのスピード感か」と、ビジネス書でも読んだ気になったぞ。

さて、そんなことはどうでもよくて、このワニの追悼シリーズでは、今やもう死んでしまったワニへの追悼の意を込めて、ワニの尾をいかにすれば美味しく調理できるかについてを検証している。
(ちなみに、ワニを美味しく食べることがいかに難しいかを知るには、最初の記事を読むといい)

そんな、ワニの死後にあえて調理をしていく今回だが、前回日本の定番料理「唐揚げ」がワニの臭みにやられてしまった以上、やはり海外の力を借りるべきだと判断した。

そして、考えた末に、一品の料理が浮かんだ。

そう、エビチリ

中華といえば、なんといっても大量の油と、濃厚な味付け

それらがワニのドブの臭いをうまく上書きしてくれるのではないかと踏んだわけだ。

そのうえ、世には「鶏チリ」という料理もあるように、代用料理も流通しているわけだ。

それならば、きっとワニ肉もうまくコーティングしてくれることだろう。

そんな願いを込めつつ、早速ワニ肉の調理にかかっていったのだった。。。

【前置き】ワニはチリソースまみれになる夢を見るか~Fly Me To The Moon~

さて、今回作っていくワニチリ。その背景には、中国4000年の文化に対する絶対的信頼がある。

中国人は「椅子以外(の4本足のもの)はなんでも食べる」という言い習わしがあるほど、動くものなら本当に見境なく食べるらしい。

ワニを食ってしまうアフリカの民もすごいが、熊やロバ、果ては犬や昆虫まで調理してしまう中国人も、負けず劣らずすごい。

だって、熊とか絶対臭いじゃん。それを、一種の高級食材と扱う中華料理の技術力と、懐の深さ。

『100日後に死ぬワニ』の登場キャラも、中国なら全部調理可能なことだろう。

そんな中華料理の中でも、個人的に期待をしているのが、エビチリ。そして今回作るのが、エビチリ風ワニ、もとい「ワニチリ」。

何故なら、にんにく、生姜、ネギといった臭い消しの野菜が入っていることに加え、豆板醤といったパンチの効いた調味料を加えることで、味の上書き保存ができる狙いがある。

ちなみに、レシピはこれを見た人間がまず作ることはありえないので、割愛する。
(グラム500円のワニ肉を買ってあえてその個性を殺しに行くこの料理を作った人がいたら、連絡ください)

前回の反省もあって、今回は下味を含め計4日かけて、ワニチリを作っていく。

【調理】ワニ、君と共に~Into The Unknown~

まず、戦いは下味から始まっている。

ぶつ切りにしたワニをポリ袋に入れ、調理酒、塩、ブラックペッパー、にんにくを入れて、しっかりと揉みこみ、丸3日間漬け込んでいく。

そして2日後。

これでもかというくらいしっかりと漬け込んだことを確認してから、いよいよ実食のための調理をしていく。

ちなみに、この時点で身体がワニを食うことに対して経験的な拒否反応を示していたため、かなりのハイボールを飲んで脳を麻痺させ、無理やり調理をしている。

さて、そんな本能の訴えを拒絶しつつ、まずは油を引いて、そこに、小麦粉をまぶしたワニを炒めていく。

焼きあがったら姿が、こんな感じ。

出来上がったら一度ワニ肉を取り出し、ケチャップ、にんにく、ウェイパー、醤油、豆板醤、生姜、調理酒を加えて煮立てていく。

ある程度煮立ったら、控えておいたワニ肉を投入する。

ワニ肉が小麦粉にコーティングされ、チリソースの絡んでいるこの状態は、正直かなり旨そうだ。

この時点で、かなり期待感が高まっていく。そしてハイボールから生ビールに移っていった。

そうして、出来上がったのがこちら。

見た目は、完全に中華料理。バーミヤンのテーブルに並んでいても、違和感はない。

だが、料理において重要なのは、なんといっても味。

これから実食に、移っていく。

【実食】届け、ワニへのメッセージ~Message Card, For You~

ここからは、実食後の感想を書いていく。

【風味】☆☆★★★

 鼻をつまめば、あるいはエビチリとさほど遜色はないのかもしれない。
しかし鼻孔を解放すると、やはり脂からむせかえるドブの風味。
酔いどれで既に味覚が瀕死の状態で食べたが、それでも時折口の中はドブに満たされた。

中華の調味料をもってしても、ワニを超えることはできなかった。

【食感】☆☆☆★★

 普通に白身魚と肉の中間の食感。塩焼きにしたときの脂肪の寒天感もない。

正直、味覚が消失してることもあってか、脂肪の少ないところでは普通に食べれたんだ。旨い、とさえまぁ言ってもいいかもしれない。

【香り】☆☆★★★

 白身は旨い。白身は、アリなんだ。。。
だけど、脂肪が完全にドブ。into the ドブ。

ドブ川フレーバーの白身魚をムニエルなんかを構想してるシェフがいたら、「そんな遠回りなことをせずこれはどうだい」と勧めてあげたい。

【総合評価】☆☆★★★

 唐揚げ同様、塩焼きと比べれば格段に良くなったが、相変わらず脂身の臭みだけはどうしても拭い去れなかった。

【まとめ】花束を君に送ろう

今回の検証を通して、わかったことは二つ。

濃い味付けにしても、料理において臭いを上書きすることはできないということ。

そして、にんにく等香味野菜にも、やはり限界はあるのだということ。

これほどまでに自己主張の強いワニの脂身のことを考えると、やはり美味しく食べるうえで重要なのは、味付けではなく臭い消し。

なんとなく、糸口は見えてきた気はする。

実はワニ肉はまだあるのだが、メンタルが耐えきれない可能性もあるので、意を決することができたら、次回の検証に移っていきたいと思う。

それでは、また。

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