さて、TEDというものをご存知でしょうか。
酒飲みのふてぶてしいクマのキャラクターのことではなく、あの一時話題になった当時16歳のグレタさんも出た、あの講演の場のことです。
正直僕はこれまで「なんか意識高い人たちの発表会」くらいにしか捉えていなかったわけですが(超失礼)、今回初めて観たTEDの動画が、思いの外面白かったので紹介します。
それがこちらの動画。
こちらに出られているのはアポロ・ロビンズさんという方で、なんとプロのスリ師なのだそう。
今回はこのスリの人の講演がかなりすごかったから紹介したいというだけの記事なのですが、どうせなのでこの講演でアポロ・ロビンズさんが伝えたいことの要点だけこの記事で紹介したいと思います。
それでは、いってみましょう!
人間は注意している情報しか受け取れない
この講演で、アポロ・ロビンズさんはギャラリーの人を登壇させて、実際にスリを行うパフォーマンスを見せてくれています。
この技術が本当にすごくて、何度か巻き戻して再生しないと観ているこっちも気づかないほど。
このパフォーマンスを通して、 アポロ・ロビンズ さんが伝えようとしているのが、「人間は注意している情報しか受け取れない」という点。
人間は一度に一つの情報、それも自分が今意識が向いている情報しか受け取れないのです。
我々は普段道を歩いているだけでも、膨大な情報に晒されるため、脳が無意識で情報を取捨選択するわけです。
いわゆるスコトーマ(心理的盲点)というやつですね。
実際、家から職場まで行くまでの間、我々は無数の広告を目にするはずですが、その一つ一つを思い出せる人はまずいないでしょう。
重要ではないと無意識が判断した情報は受け取れないように、脳はできているのです。
今回の登壇した被験者は、次々に物を取られるわけですが、それは必ず、 アポロ・ロビンズ さんがしゃべりやパフォーマンスで意識を別のところに集中させているときに取られています。
別の場所に注意を引くことで、スリを行なっている部分の皮膚感覚といった情報を受け取れないようにするのです。
それは観衆たちにしても同じで、パフォーマンスに集中している観客は、終盤の アポロ・ロビンズ さん自身の服装の変化には気づかずにいました。
まぁ、普通の人がスリをすることはないので、「これを知ってなんになるんだ」と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、このスコトーマを理解すれば、マインドセットやコーチングに役立ったりします。
気になった方は、以下の書籍等を手に取ってみてはいかがでしょうか。
おわりに
いかがだったでしょうか。
ちなみに、このアポロ・ロビンズさん、スリの技術が買われたのか、ハリウッドの映画も監修しております。
それが、『フォーカス』という作品。
こちらはUーNEXTでも観ることができますので、よければどうぞー。
それではー。