海の幸を堪能している当ブログ。
今回もスーパーで変わったものを見かけたので購入してきました。
それがこちら。
こちらはクジラのユッケになります。
鯨といえば、言わずと知れた水中最大の哺乳類にあたる動物です。
鯨は日本ではかつて給食にも出ていたほどの大衆的な食用肉として重宝されてきましたが、昨今ではシーシェパードやらなんやらの捕鯨問題でも物議を醸していたりします。
今回は、そんな鯨の生態系と、捕鯨問題についてをおさらいして、そのうえで鯨のユッケを食すという、とても回りくどいことをしてみたいと思います。
これを読み終わる頃には、きっと鯨に対する理解が深まっているはず。
それでは、いってみましょう。
鯨とは
まずは鯨についてのおさらいです。
鯨は実は全91種類あり、大きく分けてヒゲクジラ亜目とハクジラ亜目の二種類に分かれています。
ちなみに、イルカと鯨は分類上は同じ生き物で、一般的に4m以上になる種類を鯨、それ以下のものをイルカと呼んでいるそう。
ヒゲクジラ亜目には、餌を漉しとるためのクジラヒゲとよばれる器官があるのが特徴です。
有名どころでいうと、シロナガスクジラやザトウクジラなどが挙げられます。
一方ハクジラ亜目はその名の通り歯が並んで生えているのが特徴です。
ただし、種類によってはほとんど歯の生えないものもあります。
ヒゲクジラ亜目が15種類であるのに対し、こちらは86種類と多いです。
有名どころは、マッコウクジラやシャチ、スナメリなど。
ちなみにイルカはすべてこのハクジラ亜目に属しています。
鯨やイルカは高い知性を持っていることで有名で、発声による意思疎通が可能です。
種によっては、なんと500km先の相手にも声を届けることができるのだとか。
ちなみに、鯨の祖先はパキケタス科という川辺の肉食動物だったようで、そこからいくと、犬やアザラシ、カバやジュゴンなども同じ祖先なのだとか。
元は陸上生物だったところから生存戦略のために海へと出て、最終的に海の食物連鎖の頂点に立つというのは、非常に興味深いところですね。
捕鯨について
さて、そんな巨大生物鯨ですが、日本ではとても貴重な存在でした。
日本では古来より捕鯨が行われ、その肉は食料に、油は燃料に、骨やひげは工芸品にされ、当時の文化に密接に結びついた生き物でした。
では海外は捕鯨をしなかったのかというとそうではなく、ノルウェーやイギリス等、世界中で行われていました。
しかしながら、1950年代からは植物性油脂や牛脂等が出回り始めた関係で燃料としての鯨の需要は低くなり、各国が次々に撤退していったという歴史があるよう。
そこからは鯨は世界の中で保護されていく流れとなり、捕鯨はもっぱら調査のためのみ行われることとなります。
その際に捕らえられた鯨の肉は、販売や給食での提供が許可をされていました。
一方、シーシェパードの活動をみてもそうですが、日本は捕鯨を行う野蛮な国であると、世界的に非難を受けている印象はないでしょうか?
これは、日本の捕鯨を扱ったとあるドキュメンタリー映画が影響を与えたようです。
(あえて触れないので、気になる方は調べていただけると)
そんな世の中の動きがあり、現在はどうかというと、なんと日本は商業捕鯨を再開しています。
2019年に日本は鯨保護の国際団体を脱退して、商業の捕鯨を再開しました。
とはいえ保護をないがしろにしているわけではなく、その捕獲数は、100年間商業捕鯨を行っても資源量に影響を与えない量となっているよう。
今回ユッケとなって市場に現れたこの鯨も、恐らくは商業捕鯨のために捕らえられたものと考えられます。
食べていく
さて、そんな鯨の生態系と歴史をふりかえったところで、実食に移っていきます。
食べてみた感じ、なめろうのような味わいと食感がします。
味付けがされているので、そのタレのために焼き肉の風味もあります。
肉自体は、どこか魚介のような風味も感じます。
アジよりも歯応えがしっかりしていますね。
調べたところ、肉の方に生姜、タレの方に醤油、砂糖、ニンニク、コチュジャンが入っているので、なめろうらしさや焼き肉のタレの味も理解できます。
美味しいかと言われると美味しいですが、タレの味がそうさせている感じなので、鯨だから美味しいというわけではないように感じました。
アジだろうとハマチだろうと、なめろうにしてしまえばおおよそ同じような味がするのと同じような感じです。
終わりに
いかがだったでしょうか。
今回の鯨のユッケですが、60gで400円でした。
恒例の「リピートするかどうか」についてですが、個人的には「一回食べれたらもういいかなぁ」といった感じ。
前述したとおり、鯨の肉でなければならない理由が見当たらなかったためです。
正直非難を受けてまでわざわざ商業捕鯨に切り替える強い理由も特に感じなかったのが正直なところですが、経済や政治面でなにかあったりするのでしょう。
そんな政府の思惑に思いをはせながら、今回は終わりにしたいと思います。
それではー。