「日々の仕事に追われて一日が終わる」「忙しくて趣味にあてる時間もない」といったことはないでしょうか?
ここ最近の自分もそうだったのですが、そんなときに思い出したのが、「時間管理のマトリクス」でした。
これは、かの名著『7つの習慣』で紹介されている考え方ですね。
「時間管理のマトリクス」とは、図で分かる通り、すべての業務を「重要度」と「緊急度」の高さで4つの領域に分けて見ていくというもの。
例を挙げると、以下のようなものになるでしょうか。
- 「重要度」も「緊急度」も高い「第一領域」……仕事、家事、病気や事故への対応、子どもの送り迎え、etc…
- 「重要度」は高いけど「緊急度」は低い「第二領域」……勉強、将来の計画、人脈作り、新規プロジェクトの開拓、etc…
- 「重要度」は低いけれど「緊急度」は高い「第三領域」……付き合いの電話、メール、SNS、接待、会議、etc…
- 「重要度」も「緊急度」も低い「第四領域」……ネットサーフィン、ゲーム、テレビ、etc…
この図の中でも我々は緊急度が高い「第一領域」「第三領域」ばかりに忙殺されているけれど、本当に大事なのは「第二領域」の部分だから、ここに注力する時間を作ろうね、というわけです。
これだけ言われると、「あぁ、確かにそうだよねー」くらいの話になるわけです。
有名なので、「この図は見たことがある」「ちらっと話は聞いたことがある」という人も多いはずです。
しかし、「これで伝えようとしていることが腑に落ちている人は意外と少ないんじゃ?」と思い、今になってこの記事を書くことにした次第です。
どれだけ意識してもしすぎることはない考え方だと思うので、知っている方も復習がてら読み進めてみてはいかがでしょうか。
今回は、「時間管理のマトリクス」の核心の部分と、この考えの焦点となる「第二領域」の部分について深堀をして紹介していきたいと思います。
それではいってみましょう!
「時間管理のマトリクス」が示していること
前述したとおり、我々は緊急度が高い「第一領域」「第三領域」に忙殺されているわけです。
これらを処理するうちに一日が過ぎ去ってしまうわけで、それがこの多忙な生活につながっています。
「そんな中でも、将来のために重要だから『第二領域』のこともやろうねー」ということが「時間管理のマトリクス」だと思われがちですが、そこが核心ではありません。
「時間管理のマトリクス」の核心とは、「『第二領域』に注力すれば、日々忙殺されている『第一領域』『第三領域』の仕事が消え去る」という点です。
わかりにくいかと思うので例を出します。
例えば、企業で言えばクレーム処理は重要度も緊急度も非常に高いでしょう。
そこに注力をしてしまいがちですが、そもそもクレームが出ないような品質管理や、クレームを解決するような新たな商品を開発すれば、「クレーム処理」という雑務は消え去るわけです。
日常においても、例えば大病を患ったら、入院や通院というのは非常に重要度も緊急度も高いです。
しかし、そうならないために運動をしたり食事を気を付けたりすれば、結果的に「入院や通院」というものは必要がなくなります。
このように、「重要だけれどすぐやる必要はない」という「第二領域」の分野に時間を割くことが、結果的に「緊急度」の高い雑務を減らすことになるのです。
では、「第一領域」「第三領域」を消す「第二領域」とは、どういったものを指すのでしょうか。
今回は、「第二領域」での問題解決法として、「やり方・システムを変える」「自動化する」「将来に投資する」という3つに分けて、「第二領域」を解説していきます。
第二領域での3つの問題解決法
では、一つ一つ見ていきましょう。
1.やり方・システムを変える
「緊急度の高い仕事に追われている」ということは、「既存のやり方・システムが健全ではない」という可能性が高いです。
そのやり方やシステムを見直すことで、「第一領域」「第三領域」を消すことができます。
かなり昔の話ですが、かつての自動車というのは、職人が手作業で一つ一つ部品を組み立てて作っていました。
ヘンリー・フォードは肉牛の屠殺処理場で部位ごとに流れ作業で解体されていくを見て、それを参考に、解体ではなく逆に「エンジン」「ドア」「車輪」とセクションを決め、流れ作業で組み立てていく形を生み出しました。
システムを変えることで、膨大な時間の削減に成功したわけです。
私自身、多忙に気づいてから最初にやったのは、まず現在の心理状態と抱えている問題を洗い出し、かなり詳細に日々のスケジュールを書き出して、将来のための計画を立てることでした。
そうすることによって、自分自身の緊急度に追われているもの、依存している第四領域のものが見え、その削減のために時間を費やすことができました。
(そうして、久しぶりにこのブログが書けているわけです笑)
2.自動化する
自分が対応している緊急度の高いものを自動化するという方法もあります。
身近な例で言うと、家事は緊急かつ重要な第一領域にあたると思いますが、食洗器やロボット掃除機、乾燥機付き洗濯機を購入すれば、その時間と手間は削減できます。
あるいは仕事でも、外注の意思決定をする、スケジュール管理に時間がとられるならオンラインの秘書サービスを契約する、自動化のためのシステムを導入する、といったことが考えられます。
余談ですが、お金の稼ぎ方の自動化については、『7つの習慣』の翻訳者のジェームズ・スキナーさんの『寝ながら稼ぐ』という本が面白かったので、ここで紹介しておきます。
3.将来に投資する
これはイメージがつきやすいかと思います。
読書や勉強、新しい事業の計画、等々色々考えられます。
人間関係についても、問題が起こってからでは遅いので、緊急ではないけれど重要な「日々コミュニケーションを取る」ということが重要になってきます。
また、「今の仕事の拘束時間が長い」と言うのであれば、副業や資格の取得、投資の勉強に時間を回すというのもありでしょう。
「副業で稼げるのかよ……」という思いもある人もいるかもしれませんが、私もブログやサイトをいくつか持っていますが、Youtubeと違い収益化までのハードルは高くないので、案外小遣い程度のところまでは簡単に行くことができます。
たまに「1円稼ぐまでが遠い」という話を聞きますが、きちんとブログの体裁を整えて記事をコツコツ書き溜めていけばまず稼げないということはありません。
おわりに
いかがだったでしょうか。
時間管理については、別の記事でも紹介しているので、気になる方は見てもらえればと思います。
それではー。