珍しげな魚介類や魚介料理を取り上げてはネットの海に晒し続けている当ブログ。
今回もスーパーで珍しげなものをみかけたので買ってきました。
それがこちら。

こちらはトラフグの皮の湯引きですね。
しかもありがたいことに半額値引き品。
前回、チダイの皮の湯引きを食べたことがありましたが、今回はワンランクアップといったところでしょうか。
チダイの皮は正直なところ高い割にイマイチでしたが、高級魚トラフグの場合はどうでしょうか。
今回は、トラフグについておさらいをしてから、皮の湯引きを食べた感想を紹介したいと思います。
トラフグの知識を仕入れたくて仕方がない方にも満足いただける内容になるかと思います。
それでは、いってみましょう!
トラフグについて
それでは、トラフグについておさらいをしていきます。

トラフグは日本の沿岸から東シナ海・黄海にかけて広く分布し、砂泥底を好む底生性の魚です。
水温が下がる冬には深場に移動し、春になると産卵のため沿岸へ近づくという回遊を行います。
産卵期は4~6月で、その際には、なんと波打ち際の砂浜に直径1メートル近い「産卵床」を雄が作るようです。
寒さに強く、特に日本海側では冬の荒波に揉まれて身が締まるとのこと。
体色は背中が灰褐色で、不規則な黒斑模様が虎のように見えることから「トラフグ」と呼ばれます。また、トラフグはフグの中でも毒性が強く、肝臓や卵巣には猛毒テトロドトキシンが含まれるため、調理は有資格者しかできません。
トラフグの旬は冬で、11月から2月にかけて脂が落ち、身がきゅっと締まるため、あっさりとした中に深い旨みが引き立つとのこと。
食べ方としては、刺身の「てっさ」や「てっちり」鍋が有名な他、今回紹介する皮の湯引きもポピュラーであるよう。
(個人的にはフグの天ぷらが大好きです)
文化的な豆知識を載せておくと、江戸時代、フグは猛毒のため「鉄砲」と呼ばれ、食べれば当たる=死ぬこともあったため禁止令が出されていたようです。
しかし下関を中心に食文化は根強く残り、明治時代に伊藤博文が食したことで正式に解禁されたという逸話もあるようです。
生死に関わる毒を有していても食べたくなる、それほどまでの魅力がトラフグには詰まっているわけですね。
食べていく
さて、そんなトラフグについて紹介したところで、早速食べていきます。
今回は、付属のもみじおろしとポン酢でいただきます。

第一に感じるのが、ぷにぷにとした食感ですね。
脂の旨味や皮の旨味といったものはあまり感じられず、肉厚の皮の食感のみ感じられる印象。
通にとっては味わいの機微のようなものが感じ取れるのかもしれませんが、残念ながら私には分かりませんでした。
とは言え、ポン酢とおろしで食べるとさっぱりとして美味しく、それなりのつまみになるのは事実です。
ちなみに前回のチダイは薄っぺらい皮だったのですが、こちらのトラフグの皮は肉厚です。
調べたところ、トラフグの皮は外皮である「身皮」と、その内側の真皮である「とうとうみ」、口の周りの皮である「かわぶくろ」という部位に分けられるようです。
今回食べたものに「かわぶくろ」が含まれているのかはわかりませんが、前者二つは入っていたのかな、と思っています。
終わりに
いかがだったでしょうか?
最後にリピートするかどうかのジャッジに移りたいかと思いますが、個人的にはリピートはないかなぁと思っています。
今回80グラムで398円の半額でしたが、それならば正直なところトラフグの唐揚げ、あるいは天ぷらのパッケージを買った方が満足度は高いかなと思いました。
前回のチダイの皮も同じ価格だったので、それならばトラフグの方が味も良くコスパに優れているかなぁという印象。
とはいえ、あくまで経験のための食材なのかなぁと言う感じでした。
こんな形の味わい方をまぁ知れることができたと言うことも学びにはなったのでよかったかなと思います。
ちなみに下関では一般的な料理のようなので、現地に赴いた際には本場の味も食べてみたいなと思いました。
今回のような珍しい魚介類のレビューも他の記事で行っておりますので、よければそちらもご覧いただければと。
それではー。