日本の無人島を売ってる人の本を読んだら思いの外学ばされた話

書籍

本を読んでいると、色んな生き方があるなぁと感じるわけです。

当ブログで紹介したものだけでも、とち狂ったように仕事に取り組んで成功した人間もいれば、東南アジアに村を作って伝統工芸を復活させることに人生を費やした人もいました。

さて、今回紹介する人は、「日本の無人島を売ってる人」です。

書籍はこちら。

著者の佐藤ノブさんは、現在アクアスタイルズという無人島の所有権を売買する仲介の会社を運営されています。

無人島というと、バラエティ番組の無人島生活や、ドラえもんのエピソードなんかで時々登場するので、なんとなく身近ではないようなイメージがありますが、どうやら実際に所有することが可能だとのこと。

この本では、著者ご自身が無人島を売り始めるきっかけや会社が軌道に乗るまでの話、それに実際に購入する方法やエピソードを紹介しています。

記事の後半にアクアスタイルズさんのリンクを貼っておくので、実際に購入できる無人島を眺めながら読み進めてもらえればと思います。

それではいってみましょう!

著者が無人島ビジネスを始めるまで

この本の著者である佐藤さんが無人島ビジネスに携わったのは20代後半とのことですが、元々は航空会社で働いていたサラリーマンだったよう。

不自由なく働いていたようですが、ある日『People』誌の中で世界一のアイランドブローカーであるファハド・ブラディ氏の記事を見かけたことで、「これは運命の出会いだ」と無人島ビジネスに携わる決断をしたとのこと。

早速ブラディ氏に「日本でも無人島ビジネスを展開したい」という旨のメールを送ったところ、ブラディ氏からきた返事は、「無人島ビジネスは儲からないし忍耐がいるから今の仕事を続けてください」だったよう。

しかし、そこから佐藤さんは一年間ブラディ氏にメールを送り続け、その結果、「ブラディ氏から「会社のあるドイツに来てみませんか?(自費)」とのお誘いをもらったとのこと。

しかしながらドイツに向かうとブラディ氏は出張のため不在で泣く泣くの帰国。

後に今度はカナダに招かれてようやく会うことができ、そこから共同でのビジネスがスタートしたとのことでした。

その後も、かなり苦難や紆余曲折があって現在に至ったようですが、その後のことが気になる方はぜひ本著をご覧になっていただければと思います。

無人島ビジネスと無人島を所有することについて

さて、そんな佐藤さんの努力の結果、日本でスタートすることとなった無人島ビジネス。

無人島ビジネスと言っても、無人島を買い取って会社で所有するというわけではなく、あくまで不動産と同じように所有者と購入者の仲介をするのが仕事のよう。

そして、この所有者というのがかなり難しいようで、日本には6432もの無人島があるものの、すぐに購入ができるのは全部で10島ほどとのこと。

アクアスタイルズさんで現在売買しておられる島はこちらで確認できます。

これだけ少ないのには理由があって、一つは自治体が管理しているものが多いことと、もう一つは、所有者が曖昧である島があまりに多いこと

逆を言えば、後者については所有者をはっきりさせれば、島の売買まで漕ぎ着けられるとのことで、その仲介を佐藤さんがされているようです。

ちなみにこの所有者というのは一人でない場合も多く、中には数十人が所有者として登録されている島もあるよう。

そこを、佐藤さんは一人一人交渉に向かい、購入できる状態まで漕ぎ着けているとのこと。

購入した方や、購入を検討していた方のエピソードも紹介されていましたが、その用途は様々で、私有地として釣りやダイビングを楽しむ以外にも、リゾート、キャンプ場、劇場の経営を目指す方など様々ありました。

さすがに、わざわざ無人島を選ぶわけですから夢があります。

ただ、読んでいて無人島を実際に活用するとなると出てくるであろう難しさもありました。

第一に、ライフラインが整備されていない島はそこから始めないといけないこと。

中には電気まで通っている島もあるようですが、そもそも電気を通せない場合は発電機を持ち込む必要があります。

第二に、潮風による建物の劣化の被害等、管理に労力が必要なこと。

多くの無人島の規模からして潮風が建物の壁を劣化させたり、或いは無人である以上管理はすべて自分で行わなければならないので、その面の難しさもあるかと思いました。

第三に、無人島のため物資を持ち込む手段が限られていること。

飲水一つ取っても、ミネラルウォーターを運び込むか、或いは井戸を掘る必要があります。

そう考えると、現実問題としては、なかなかに難しい面もあるかと思いますが、やはり無人島と聞くと、ワクワクしてくるのも事実。

逆にメリットとしては、所有できる無人島自体が希少なため、価格が変動しにくいよう。

さらに固定資産としての価値が低いため税金も安く、投資の対象としても著者の方は勧められていました。

終わりに

いかがだったでしょうか。

個人的には佐藤さんのエピソードを読んで、「できるまでやり続ける」ということが大事なんだなぁと改めて考えさせられました。

ただ、無人島ビジネスについては、読んでた感じ、「えっ、これって儲かるまでめっちゃ大変そうだなぁ」という感じでした。

自分はどう転んでも無人島ビジネスには手を出さないと思います(笑)

気になった方は、佐藤さんの著作に目を通してみてはいかがでしょうか。

Kindle Unlimitedなら無料で読めますよ。

それではー。

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